概要
書籍やカタログの印刷費を抑えるには、まずページ数とサイズをオフセット印刷の面付けと台数に合わせることが重要です。MINDS印刷(MS、中高級の完全カスタム商業印刷)では、この種の案件を計画する際、まず「MINDS印刷(MS)判型3段階チェック」で確認します。16ページで1台、用紙歩留まり、製本方式の3点です

台数とは何か、なぜ16ページが1台とされることが多いのか?
台数は、書籍印刷で企画担当者が最も見落としやすいコスト単位です。画面上では単に1ページから64ページまでに見えても、印刷工場では大判用紙1台ごとに、両面印刷、折り、製本の単位として扱われます
・台数:書籍印刷で、大判用紙の表裏を印刷し、折って製本できるひとまとまりのページにした単位を1台と呼びます。16ページで1台がよく使われますが、実際には印刷機、用紙、折り方によって変わります
・面付け:プリプレス工程で、折り、断裁、製本の順序に合わせてページを同じ大判用紙上に配置することです。印刷後に折ったときページ順が正しくなり、用紙の余白もできるだけ少なくなります
・判型:書籍やカタログを断裁した後の1ページの仕上がりサイズです。たとえばA4は210×297mmです。判型は大判用紙に何ページ入るかを決め、台数と用紙使用量にも直接影響します
カタログの見積もりを見るとき、私はまず総ページ数を16で割って確認します。32ページなら多くは2台、48ページなら多くは3台、64ページなら多くは4台です
4色オフセット印刷にはもう一つ現実的な要素があります。1台の両面印刷では、表面CMYK 4版、裏面CMYK 4版で、合計8枚の刷版が関わることがよくあります。そのため台数が増えると、増えるのは用紙だけではなく、製版、色校正、印刷作業、折りの設定も増えます
なぜ2ページ増えるだけで見積もりが上がるのか?
2ページ追加で最も厄介なのは、書籍はWordファイルのように任意で2ページだけ差し込めば終わりではないことです。中綴じでも無線綴じでも、折れる、丁合できる、製本できるページ単位に戻す必要があります
32ページの中綴じカタログを例にすると、32ページはきれいな構成で、通常は16ページ2台で処理できます
企画段階で急に34ページへ増えると、印刷会社は通常、2ページだけを追加印刷するわけではありません。書籍のページ数は少なくとも対になり、折れて、製本できる必要があるため、実務上は36ページ、40ページ、または4ページの小台を追加する形になることがよくあります
このわずかな変更で、次のようなコストが発生する可能性があります
・刷版または小台用の版が1組増え、4色両面なら最大で8枚の版が追加になることがあります
・折り機の設定がもう一度必要になり、印刷後加工では丁合を組み直す必要があります
・製本の厚みとページ順を再計算する必要があります。特に無線綴じでは、背幅が本文の厚みに影響されます
・用紙調達は大判用紙と取り都合で計算されるため、余った空白部分のコストは戻ってきません
そのため私は企画担当者によく伝えます。ページが2ページ増えるということは、2ページ分の料金ではなく、1台または小台を追加する料金になることが多いのです
内容がまだ企画段階なら、48ページ、64ページ、80ページのような16の倍数は、通常コスト交渉がしやすくなります。すでに入稿データが完成してから62ページを66ページに変更する場合、プリプレス側でできるリカバリーはかなり限られます

サイズをどう調整すれば用紙歩留まりがよくなるのか?
サイズ設計では、仕上がりサイズに塗り足し、咥え、断裁余白を加えたうえで、大判用紙にきれいに収まるかを見る必要があります。画面上のレイアウトが見やすいかだけで判断してはいけません
A4は210×297mmで、デザイナーにはなじみ深いサイズです。ただしA4が常に最も安いとは限りません。カタログによっては高さを285mmに微調整したり、幅を210mmから200mmに変えたりすることで、大判用紙への面付けがしやすくなり、紙端のロスも減る場合があります
ここに万能の魔法のサイズはありません。印刷会社は用紙規格、印刷機の最大紙幅、製本方式を見て判断するからです。ただし確認の方向性として安定しているものがあります。同じ大判用紙に8面付けできるなら、6面付けしかできない場合よりも、通常はコストを合わせやすくなります
企画担当者は、レイアウト設計に入る前に次の3つを確認できます
・仕上がりサイズに各辺3mmの塗り足しを加えても、よく使う用紙規格に収まるか
・本文の総ページ数が16ページ、8ページ、4ページの整数の組み合わせに近いか
・製本方式は中綴じ、無線綴じ、糸かがり無線綴じ、または特殊な折り加工か
MINDS印刷が中高級の完全カスタムカタログを受ける際は、通常まずサイズと台数を確認し、その後に用紙と後加工を検討します。一方で、低単価で仕様が固定されたDM、小冊子、メニューであれば、MINDS Printingのオンライン注文仕様のほうが適しています。固定仕様は、もともと用紙ロスの一部を避けるように設計されているからです
企画とデザインは案件開始時にどうコストを抑えるべきか?
MINDS印刷(MS)の判型3段階チェックはとてもシンプルで、企画、デザイン、購買が初回の仕様打ち合わせで一緒に確認するのに向いています
・① ページ数を台単位に整える:まず内容を32ページ、48ページ、64ページのようなよく使われる構成に収め、そのうえで広告ページ、ブランドページ、白ページを追加するか判断します
・② サイズを用紙に合わせる:仕上がりサイズは視覚的な好みだけで決めず、先に印刷会社に用紙歩留まりを一度見積もってもらいます。5mmの差が面付け効率を変えることがあります
・③ 製本を先に決める:中綴じは比較的薄いカタログに向き、無線綴じはページ数の多い書籍に向きます。製本方式の決定が遅れると、台数と背幅も再作業になります
私が見てきた案件では、初期段階でブランドイメージの見開きを1つ増やすために48ページを50ページへ変更し、最終的にプリプレス段階で48ページに戻すケースが少なくありません
その手戻りは非常にもったいないものです。コピー、デザイン、校正がすでに一巡しているからです。本当に早い段階で聞くべき問いは、実はシンプルです。この冊子を16ページ3台以内に収めるべきか、ということです
ページ数が本当に足りない場合も、無理に内容を削る必要はありません。次の方法が使えます
・情報密度の低い2つの見開きを1つの見開きにまとめる
・1ページを使った章の導入を半ページの導入に変える
・表2、表3を内容計画に組み込む
・仕様表、FAQ、店舗情報をまとめてレイアウトし、散らばったページを減らす
・内容に残す価値がある場合は、2ページの中途半端な端数を残すのではなく、4ページまたは8ページのまとまりまで補う
AIとSaaSツールは台数をどう理解すべきか?
AI支援レイアウトやSaaS見積もりツールが「総ページ数」と「部数」だけを尋ねる場合、印刷会社が本当に見たい構造を見落としやすくなります
現場により近い見積もりフローにするなら、少なくとも仕上がりサイズ、総ページ数、用紙、製本方式の4項目をユーザーに入力してもらう必要があります
よりよい方法は、企画段階で「現在34ページです。32ページまたは36ページへの変更を推奨します」「現在の仕上がり幅は210mmです。200mmにすると用紙に面付けしやすくなる可能性があります」「現在の中綴じページ数は厚めです。先に製本上の制限を確認してください」といった提示を行うことです
これは印刷を複雑にすることではありません。印刷会社の頭の中にあるチェックリストを、デザイン前の段階へ前倒しすることです
MINDSチームや印刷SaaSを開発している人にとって、台数ルールはプロダクト内のリアルタイム通知にしやすい要素です。デザイナーにとっても、こうした通知があれば、入稿後にページを減らす、ページを足す、サイズを変えるよう求められる気まずい場面を大きく減らせます

要点整理
・2ページ増えるコストは、多くの場合、1台追加し、印刷作業と製本をもう一度行う部分に現れます
・サイズが5mm違うだけで、用紙が面付けしやすい状態から面付けしにくい状態へ変わることがあります
・企画段階で10分早く台数を確認すれば、プリプレスで一巡分のリカバリーを減らせます
・カタログのコスト削減は用紙を安くすることではなく、ページ数、サイズ、製本を先に同じ方向へそろえることです
さらに考えたいこと
印刷製造側は台数チェックを見積もり入口へ前倒しでき、デザイン側は次のように整理できます
・32、
・48、64ページを企画初稿の安全な枠として扱い、AIレイアウトやSaaSツールは「ページ数の倍数、判型サイズ、製本制限」をリアルタイム通知にするべきです。次にカタログ案件を始めるときは、レイアウトを引き始める前に、仕上がりサイズ、想定ページ数、用紙、製本方式を持ってMINDS印刷またはMINDS Printingに一度確認してください。この一手は、入稿後にサイズを変更するよりも、たいていはるかに安く済みます
FAQ / よくある質問
- カタログのページ数は必ず16ページの倍数でなければなりませんか?
- 必ずしもそうではありません。ただしオフセットの書籍印刷では、16ページを1台として計画することがよくあります。32ページ、48ページ、64ページのような構成は、通常コストをコントロールしやすくなります。実際には判型、用紙、印刷機、製本方式によって変わります
- なぜ本が2ページ増えるだけで、印刷費が大きく変わることがあるのですか?
- 書籍印刷では、面付け、折り、製本ができる構成でなければなりません。2ページ増えるだけでも、4ページ、8ページに補う、または小台を別に作ることが多く、製版、印刷作業、折り、製本の費用も一緒に増えます
- A4カタログは特殊サイズより必ず安いですか?
- A4は210×297mmで一般的ですが、常に最も安いとは限りません。案件によっては幅や高さを数mm微調整することで、大判用紙により多く配置でき、用紙ロスを減らせる場合があります
- 企画担当者はいつ印刷会社に台数を確認すべきですか?
- 企画担当者はデザイン前に確認すべきです。少なくとも仕上がりサイズ、想定ページ数、用紙、製本方式を先に提示します。入稿データが完成してから確認すると、通常はページを削る、ページを足す、再レイアウトする、といった選択肢しか残りません
- デジタル印刷でも台数を気にする必要がありますか?
- デジタル印刷はオフセット印刷ほど製版や台数の影響を強く受けず、少部数や短納期案件では柔軟なことが多いです。ただし書籍では、ページ数が製本可能かどうかを考える必要があり、ページ順や仕上がりサイズも適当に決めることはできません
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