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title: 印刷品のカーボンフットプリントはどう計算する？中小企業が実践できる3段階の算定と申告の実務
lang: ja
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# 印刷品のカーボンフットプリントはどう計算する？中小企業が実践できる3段階の算定と申告の実務

*業界インサイト · 5 分で読む · 2026-07-12*

> ESGの潮流のなか、多くのブランドが印刷物の温室効果ガス（カーボン）排出データの開示を求めています。この記事では、十数年にわたる生産ラインの現場経験をもとに、炭素排出量調査（カーボンフットプリント算定）の境界とウェイトを分解し、複雑なLCA（ライフサイクルアセンメント）を行わなくても導入できる「3段階の簡易算定モデル」を解説。真に効果的な脱炭素の意思決定を支援します

**クイック回答:** ESGの潮流のなか、多くのブランドが印刷物の温室効果ガス排出データの開示を求めています

## 印刷品のカーボンフットプリントには、一体どの範囲まで含まれるのか？

印刷品のカーボンフットプリントの算定境界は、原材料の調達から製造、輸送、消費者の使用、そして最終処分に至るライフサイクル全体を網羅しています。実務においては、「MINDS（MS、中高価格帯フルカスタム商業印刷）カーボン排出5グリッドマップ」を適用し、原材料調達、加工エネルギー、物流配送、製造ロス、最終リサイクルの5つのホットスポットを特定します。このフレームワークを活用すれば、複雑な算定ソフトがなくても、国際規格の計算ロジックに素早く整合させることができます。

【製品カーボンフットプリント（Product Carbon Footprint, PCF）】

ある製品がその全ライフサイクル（原材料調達から廃棄・リサイクルまで）または特定の段階（原材料調達から出荷まで）において、直接的・間接的に排出する温室効果ガスの総量を指し、通常は二酸化炭素換算（CO2e）で表されます。製品が気候変動に与える影響を測定するための標準化された指標です。

多くのクライアントは「温室効果ガス排出量調査（カーボンフットプリント算定）」と聞くと、途方もない大事業のように感じてしまいます。委託先工場に足を運んできた私の経験から言えば、まずは「算定の境界線」を明確に引くことが最も重要です。大半の中小印刷会社やデザイン会社にとって、初期に最も頭を悩ませるのは、川上の製紙メーカーから排出係数を入手できないことや、社内の消費電力を個々の受注案件にどう割り振ればいいのか分からない点です。まずは社内で年間に何トンの紙を仕入れ、何キロワット時の電力を消費したかを棚卸しし、環境当局が公表している排出係数を掛け合わせることで、大まかな方向性を掴むことができます。

## 中小規模の工場はどうすべきか？3段階算定モデルの解説

詳細なライフサイクルアセスメント（LCA）を実施するには、数十万台湾ドル（数百万円相当）もの費用がかかることも珍しくなく、多くの中小企業にとっては大きな負担となります。最前線で企業の変革を支援してきた経験から、まずは「完璧さよりもまず実行、その後に精度向上」を目指す、以下の3段階算定モデルの導入を提案しています。

・第1段階「選択と集中（大局を捉え、細部は後回しにする）」：紙の使用量と最終製品の輸送距離のみをシンプルに計算します。この2項目で通常、全体の温室効果ガス排出量の6〜7割を占めるため、製紙メーカーが提供する出荷時の排出係数と、トラックの燃費さえ把握できれば、最初の簡易算定レポートを提出できます。

・第2段階「主要製造プロセスの追加」：印刷機の実際のエネルギー消費量とインキの使用量を計算に加えます。デジタル印刷と従来のオフセット印刷では、排出量の変動モデルがまったく異なります。デジタル印刷は刷版やローラー洗浄のロスがないため、小部数（ショートラン）の印刷では排出量を極めて低く抑えられますが、印刷部数が多くなると、従来のオフセット印刷のスケールメリットのほうが省エネになります。

・第3段階「後加工とロスの網羅」：この段階では、ニス引き（コーティング）、型抜き、箔押しなどの後加工にかかる電力や、印刷前の色合わせ（ヤレ紙）、生産ラインでの廃棄ロスなどをすべて算入します。これには通常、社内での基本的な日報や管理表の運用が必要になります。

もし今すぐにブランドクライアントに見積書を提出し、あわせて温室効果ガス排出量の予測値を添付する必要があるなら、まずは第1段階から始めてみてください。より精緻なデータが求められるプロジェクトについては、MINDSのチームにご相談いただくことも可能です。当社の豊富な実務経験を活かし、製造プロセスのパラメータをより正確に特定するお手伝いをいたします。

## なぜ用紙の選定が正しいだけで、温室効果ガス排出量が半減するのか？

パッケージや印刷物のカーボンフットプリントは、印刷機が回り出した瞬間から始まるわけではありません。その大部分は、材料の仕様が決まった時点でほぼ決定づけられています。近年の算定実務データによると、用紙素材は単一の印刷案件において、総排出量の50%から70%のウェイトを占めることが珍しくありません。これには、製紙プロセスにおける膨大な水や電力の消費、そして森林伐採に伴う炭素固定量の減少（排出量の転嫁）が含まれています。

これこそが、私がデザイナーや調達担当者に対して「脱炭素は川上（源流）から始めるべきだ」と常に提案している理由です。

・高白色紙からの切り替え：漂白プロセスは極めて多くの水とエネルギーを消費します。未晒し（クラフト）や微塗工紙に変更することで、原材料段階での排出係数を直接引き下げることができます。

・米坪（坪量・グラム数）の削減：パッケージの強度を十分に維持できる範囲内で、350gの板紙（カード紙）を300gに下げるだけで、原材料由来のカーボンフットプリントを直接15%近く削減できます。

・古紙パルプ配合率の確認：再生パルプ（古紙パルプ）を含むFSC認証紙を使用することは、バージンパルプ100%の用紙を使用するよりも、温室効果ガス排出量のバランスシート（カーボンバランスシート）においてはるかに有利になります。

## ISO 14067とPAS 2050の違いとは？

クライアントにデータを提出する際、これら2つの規格を耳にすることがよくあります。PAS 2050は、英国規格協会（BSI）が早期に策定した製品カーボンフットプリントのガイドラインであり、この分野の先駆者と言えます。しかし、台湾においては、現在産業界や公的な申告において最も主流となっている基準はISO 14067です。

ISO 14067は、より厳格な割り当てルールとコミュニケーション枠組みを提供しています。例えば、一つの印刷物に水性ニスコーティングと部分的な3Dエンボス加工（スポットUV加工）を同時に施す場合、これらの副資材や製造エネルギーをどのように正確に按分すべきか、ISO規格は明確に規定しています。もし貴社が環境当局から「カーボンフットプリントラベル（炭素足跡ラベル）」の取得を目指しているなら、ISO 14067への準拠は必須のハードルとなります。ブランド側も知識を深めており、国際規格に準拠したデータでなければ比較可能性がないことを見抜いています。この規格を社内管理にどのように導入するか詳しく知りたい場合は、MINDS Knowledge Academyのコンサルティングチームによる支援プランをご参照ください。

## カーボンフットプリントラベルの取得に、本当に商業的な価値はあるのか？

ラベルの取得は、単に自社のウェブサイトに掲載して見栄えを良くするためだけのものではありません。それは大手ブランドと交渉のテーブルにつくための「入場チケット」なのです。ここ数ヶ月、私が関わった大手化粧品メーカーや食品メーカーでは、調達契約書の中にサプライヤーに対する脱炭素ロードマップの提示義務が明文化され始めています。パッケージにあの緑色のカーボンフットプリント（炭素の足跡）マークが印刷されていることは、データが透明であり、信頼に値することの証明になります。

この取り組みがもたらすコミュニケーション上の価値は、クライアントがサプライチェーン全体の排出量を調査する手間を省いてあげられる点にあります。クライアントが自社のスコープ3（バリューチェーン）の温室効果ガス排出量を算定している際に、第三者機関の検証を経たデータを直接手渡すことができれば、見積書から数円値引きするよりもはるかに強いインパクトを与えられます。これこそが、台湾の印刷業界が価格競争のレッドオーシャンを脱却し、価値に基づく価格設定（バリュープライシング）へと移行するための重要な転換点なのです。

## 要點整理

・温室効果ガス排出量調査は、まず「始めること」を優先し、追って精度を高めます。全体の6〜7割を占める「用紙」と「輸送」の2大ホットスポットを押さえるだけで、合格ラインの簡易算定データを提出できます。

・パッケージの温室効果ガス排出量は、素材を選定した時点でその大半が決まります。用紙の坪量を下げ、漂白工程を減らすことが、最も直接的な川上（源流）からの脱炭素アプローチです。

・ISO 14067に準拠したカーボンフットプリントラベルの取得は、ブランドクライアントが抱えるスコープ3算定の課題（ペインポイント）を解決するだけでなく、極めて価値の高いB2Bビジネスにおける交渉カードとなります。

## さらなる考察

印刷業界において、カーボンフットプリントの算定は「できれば加点されるアピール要素」から、「ビジネスに参加するための必須要件（予選）」へと変化しています。今後1年間で、基本的な表計算ソフトやツールを用いて温室効果ガスの排出予測を素早く見積もれる営業担当者は、受注獲得率が劇的に向上するでしょう。これは単なる生産ラインの省エネ改善にとどまらず、デザイン、受注、見積もりに至るプロセス全体の「ナレッジのアップデート」を意味します。この環境言語をクライアントに伝わる商業的価値へと翻訳できる企業こそが、次なる高付加価値案件を勝ち取ることができるのです。

## FAQ / よくある質問

### 予算が限られており、コンサルタントを雇って詳細な温室効果ガス排出量調査を行えない中小印刷会社はどうすればよいですか？

まずは年間の用紙仕入れ量（トン）と総消費電力量の棚卸しから始め、環境当局が公表しているカーボンフットプリント情報プラットフォームの係数を利用して、第1段階の簡易算定を行います。計算ロジックが明確で、係数のソースが信頼できるものであれば、多くのブランドが初期段階で求めるデータ要求を満たすことができます。

### デジタル印刷は、従来のオフセット印刷よりも常に環境に優しいのでしょうか？

それは印刷部数に依存します。デジタル印刷は刷版やローラー洗浄による副資材の消費がないため、小部数（ショートラン）印刷時の温室効果ガス排出量は極めて低く抑えられます。しかし、印刷部数が損益分岐点（ブレークイーブンポイント）を超えると、従来のオフセット印刷が持つスケールメリットと機械の稼働効率により、印刷物1枚あたりの排出係数はオフセット印刷のほうが有利になります。

### クライアントからPAS 2050規格への準拠を求められました。現在でも適用可能ですか？

PAS 2050は初期の製品カーボンフットプリント規格であり、依然として参考価値はありますが、現在の国際社会や台湾における監査・申請の主流はISO 14067に移行しています。そのため、最初からISO 14067のフレームワークに準拠して算出することをお勧めします。その算出結果は、カーボンフットプリント管理に対するクライアントの要求事項とも完全に後方互換性（下位互換性）を持ちます。


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